2010年01月04日
ストラテジーブレティン 第1号
2010年とはどういう年か、繁栄の10年の可能性
~注目点は『グリーンスパンの謎』の再現可能性~
明けましておめでとうございます。 昨年中は大変お世話になりました。 本年もご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。 昨年7月に、ドイツ証券から独立し、あっという間に半年が経過しました。『論理一貫、独立不羈、歴史的国際的視野』をモットーに、真摯に経済と市場の行く末を考え、より多くの方々と意見の交流を図り、より確かな見識を確立したいとの思いが、ようやく実現しつつあることは大いなる喜びです。 歴史は何度も人々の知恵と勇気によって救われたと思います。国の行く末や人生は予め定められているのではなく、知恵とチャレンジによって切り開かれていくものだと考えます。武者リサーチの活動がそうした大河の流れに寄与できれば幸いです。 リーマンショック後、世界に吹き荒れた100年に一度の金融パニックは漸く鎮静化してきました。2010年は危機からの生還により、積極的にチャレンジすべき年になると考えます。通説的悲観論から脱却する年です。武者リサーチの想定は、①米国経済の力強い回復、②ドルの上昇、③日本経済の輸出と円安による急回復、④日本株式の鋭角上昇、⑤長期金利の緩慢な上昇です。 昨年、金融危機の影響が最も小さかった日本が世界最大の景気落ち込みとなったのは、円高デフレの悪循環にはまり込んだためで、デフレは生産性上昇の余地が乏しい内需産業と地方経済を痛めました。2010年は円安、デフレ脱却により内需産業にも光が差してくるものと思われます。積極的なリスクテイクが報われる年になると確信しております。 皆様の繁盛をお祈り申し上げます。 ※本論の詳細は追って、投資ストラテジーの焦点286号にて論述致します。